広田のささら 鴻巣市指定無形民俗文化財

 広田のささらは、昭和50年(1975年)12月19日、市の指定無形民俗文化財に指定されています。
 「龍頭舞」と地元で呼ばれている広田のささらは、毎年10月15日の大祭に、五穀豊穣と悪魔よけを祈願して奉納されていましたが、平成26年(2014年)から10月の第二日曜日開催となりました。

 当時の「観光こうのす 平成26年 秋・冬号」を手に取ってみますと、
10月12日(日)、広田のささら(広田鷺栖神社ほか)、
10月13日(月)、小谷のささら(小谷日枝神社)、
10月13日(月)、登戸のささら(登戸集会所)
と、記載されていました。

 今年の「観光こうのす 2016年 秋・冬号 №22」には、
広田のささら(10月10日(月・祝.10:00~鷺栖神社、13:00~堤公民館、19:00~鷺栖神社.9日前夜祭18:00~鷺栖神社)、
小谷のささら、10月10日(月・祝.13:00~日枝神社)、
登戸のささら、11月13日(日.13:00~登戸集会所)
と、記されています。

 あれ、広田のささらは、また日程を変えたのかなと思い、念のため鴻巣市観光協会の公式サイトをみましたところ、イベント・お知らせ情報に、「広田のささら」は、10月9日(日)開催する旨の訂正記事が載っていました。
 
 10月9日、勤めていた会社のOB会役員会が終ったあとに「鷺栖神社」に、そして夕方の外出時に、組鎮守〈※〉の三ケ谷戸の八幡宮に出向いてみました。
 何れも奉納時間帯と異なっていましたので、獅子舞う姿を見ることはできませんでした。
 現地に行って判ったことは、鷺栖神社境内で3回、奉納があることでした。

①広田のささら20161009

②開催時刻 ③奉納

④広田のささら20161009

 このあと、小谷のささら、登戸のささらと、新たにページを割きたいと思います。



注記:〈※〉 氏子組織と伝承団体:
 鷺栖神社の氏子組織は、広田地区の12(13)組を4区に分け、各組から組総代2人計24人と、各地区から氏子総代1人計4人(大総代)、氏子総代1人を選出しています。組総代は、現在の行政割りとは異なるが、4つの区の構成は、一区が東間(あずま)・六軒・内出、二区が北部・上三ケ谷戸・番場・向領、三区が堤・三ケ谷戸・原、四区が谷・畑・本村(ほむら)で、東組は、本村の内にあります。
 組鎮守は、東間―久伊豆神社、谷畑―天神様、原―御小宮(おこみや)様、堤―秋葉様、向領―天神様、番場―大神様、北部―白山様、上三ケ谷戸―天神様、三ケ谷戸―八幡宮、六軒―山王様、本村―宝登山様、東組―大神宮があげられています。

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広田のささら 2015年10月11日(日)

 勤めていた会社のOB会役員会が終わった帰り道、念のため行く方向をそれなりに変えて、広田鷺栖神社に向いました。
 午前10時からということでしたので、時既に境内にはだれもいないと思っていたのですが、間に合いました。

 「鷺栖神社 龍頭舞」です。

 午後6時からの「広田のささら」。
 今年も賑わいを見せたことでしょう。

①広田のささら20151011龍頭舞

②広田のささら20151011龍頭舞


③広田のささら 由緒

④広田のささら 由緒後段




広田のささら -7-

  広田のささら -7-


 「かわさとの民俗・第一巻」、第五章、第四節

 「獅子舞の演目」

 獅子舞は、ニワと奉謝ずりで行うものでは異なる。
 ニワのものは、前半で「すり込みの唄」「花かかりの唄」「花ちらしの唄」などがあり、"女獅子隠し“をテーマとした物語が展開される。後半で「茂ひの唄」「切り拍子の唄」「お暇の唄」など歌舞を中心とした舞があり、「茂ひの唄」の後に余興的な”仮装行列” が入る。
 奉謝ずりでは、「切り拍子の唄」と「お暇の唄」は行われ、舞う場所によりうたう歌が決まっている。「天神様の梅の花」は天神宮、「松山兔、何見てはねる」は稲荷社と八幡社でうたう。


 《昼間の組鎮守「八幡社」前で》
八幡社前獅子舞①

八幡社前獅子舞②

八幡社前獅子舞③

八幡社前仮装行列①


 《夜の「鷺栖神社」獅子舞奉納》
鷺栖神社花籠と獅子舞⑥

鷺栖神社獅子舞⑦

鷺栖神社獅子舞⑧

《夜の鷺栖神社》
夜の鷺栖神社⑧


鷺栖神社獅子舞奉納「法眼・女獅子・後獅子」


―――「広田のささら」シリーズ終了―――

広田のささら -6-

  「かわさとの民俗」で書かれている組鎮守、三ケ谷戸の八幡宮は、八幡社とも記述されていますが、御社の鳥居の額は「八幡神社」となっています。

 八幡神社

 この八幡社の前での花棒と獅子舞が演じられるのを、今か今かと待っていましたところ、予定時刻をかなり遅れて行列が到着しました。


 「かわさとの民俗・第一巻」、第五章第四節
    「演目と内容」 ②

 花棒の演目:
 花棒には、初めに「太刀さばき」と「打ち出し」がある。これは太刀のいわれを述べ、気合とともに場の邪気をはらう棒使いである。

 次は、「通りすがい」で、花棒の基本といわれ、子供たちによって演じられる。これに続き、「木の葉返し」「霞落し」「逆さ落し」「発火」「笠外し」「鎌六尺」などがあり、さらに「逆はらい」「清浄(しょうじょう)」「扇の手」「六尺同志」「真木(しんき)棒」「三人棒」「四人棒」「水引き」「八天」「鎌通し」「薙刀」などがある。

 「八天」「鎌通し」「薙刀」は三役といわれ、師匠格の人が行う。
 八幡宮花棒⑥

八幡宮花棒①
 この三役の間に他の演目を入れたり、この後に飛び入りで棒の演技をしてはいけないといわれている。


 八幡宮花棒② 八幡宮花棒③

 八幡宮花棒④ 八幡宮花棒⑤ 

 八幡宮花棒②

広田のささら -5-

  広田のささら -5-



 広田のささらには「口上」があります。
 組鎮守の前でも、鷺栖神社境内でも同じ順に従います。
  昼の組鎮守の三ケ谷戸の八幡宮(八幡神社)〈三ケ谷戸公民館〉前では、古老が「太刀の謂われ」を滔々と述べていました。夜の鷺栖神社の土俵上では、後継者の一人が大音声でその役割を担っていました。何れもマイクを担当する人が、片膝ついた太刀持ちの口元に近づけて並み居る人に聞こえるようにしていました。
 
太刀さばき 八幡宮前

鷺栖神社 太刀さばき


 「かわさとの民俗・第一巻」、第五章第四節
    「演目と内容」

 花棒の演目:
 花棒には、初めに「太刀さばき」と「打ち出し」がある。これは太刀のいわれを述べ、気合とともに場の邪気をはらう棒使いである。次は、「通りすがい」で、花棒の基本といわれ、子供たちによって演じられる。これに続き、「木の葉返し」「霞落し」「逆さ落し」「発火」「笠外し」「鎌六尺」などがあり、さらに「逆はらい」「清浄(しょうじょう)」「扇の手」「六尺同志」「真木(しんき)棒」「三人棒」「四人棒」「水引き」「八天」「鎌通し」「薙刀」などがある。
 「八天」「鎌通し」「薙刀」は三役といわれ、師匠格の人が行う。
 この三役の間に他の演目を入れたり、この後に飛び入りで棒の演技をしてはいけないといわれている。

 『太刀さばき』
 太刀のいわれについては、大木刀と六尺棒を地面に交差させておき、一人が中央に進み出て太刀を抜き片膝をついて、次の「太刀さばき」を読み上げる。

 
 抑々(そもそも)此の御太刀と申し奉るは一派泰けなくも天竺(てんじく)にては漢波久羅漢(はんはくらかん)、五大山大聖文殊(もんじゅ)、阿比羅雲健(あひらうんけん)の五字よりも出生し給う御太刀なり。大唐にては降伏利剣我が朝にては神支宝剣内侍所(しんしほうけんないじどころ)の三つ也。
 抑々日本へ拡め始まる根本は清和天皇九代の後胤征夷大将軍佐間神(さまのかみ)源朝臣義朝の八男御曹司牛若丸十四歳の時承安二年の頃丹波比叡鞍馬此の三の御山にて遣い出し給う御太刀也。
 鞘(さや)に志津波利治まる時は素戔男尊(すさのうのみこと)大海の底に引籠りたる如斯也(かくのごとくなり)。
 正しくは日本総社津島牛頭天王(ごずてんのう)と仰し給う、然れば是を抜き放てば面は鏡の如く朝日大海に来光し給う。故に大海の底に大日如来の印も有りと唱うる也。即ち太刀の形をば金色大師太刀連の剣を兵する也。
 然れば文殊の作りし大刀なれば切先三寸は三社八幡大神宮両の三頭は摩利子(まりし)天威多(えだ)天を兵する也。焼は久利加羅不動明王左の鍔(つば)は勢多加童子(せいたどうじ)右の鍔は古無加羅(むから)童子、峯は阿弥陀利剣の各号を兵する也。切羽鎺(きりはかね)〈※〉は阿呍(あうん)の二字。鍔(つば)の丸は十五満月を兵する也。柄は紅葉九重を兵する也。目釘丁と打ちたるは揺げ共四方や抜けずの要石親鮫は宇佐々摩明王惣佐とは空に連なる星の軍勢を兵する也。縁は増長天柄頭(えがしら)は広目(こうもく)天柄糸(からいと)は飯綱大権現即ち八つ菱九つ菱に巻きたるは八菱は中天竺大峯山八大金剛(こんごう)童子、九つ菱は九字九尊九曜摩無多羅(くようまむたら)を兵する也。両の目貫は両部の大日(だいにち)、鞘(さや)は春日(かすが)大明神鯉口は天照皇大神の天の逆鉾(さかほこ)を兵する也。鐺(こじり)は大聖歓喜大多聞天鴣(こ)とは印(いん)の行者、木口は智恵の文殊、小柄は持国天、小刀櫃は愛染明王、下げ緒は不動三惣番の縛の縄を三尺二寸にて切落し下緒とは名付け給う也。
 抑々恐れ謹しみ敬って此御太刀と申し奉るは常には有らず三の御山にて日天の光前より御無双に受け奉る太刀なれば神前にては神支宝剣(しんしほうけん)、仏前にては公支阿比羅雲剣(こうひあひらうんけん)それに向って寿命の院を切結ぶ。天摩外道(てんまげどう)に向う時は清浄霊剣として遣い分け奉る。恐れみ恐れみ申す。


※切羽(せっぱ)
 刀身の刃区部分に装着したハバキと、柄の縁金具に両側を押さえられて鐔を挟む位置に装着される薄い金具のことをいいます。 柄口部分の締まり(鐔のガタつき)の微調整をするためのものです。
 多くは素銅に金着とされ、鐔から刀身を保護するためにありますが、一方で鐔や縁を傷付けない用としてもあります。
 「切羽詰まる」という、どうにもならない局面に追い込まれることを意味する言葉の語源が、鐔が固定されて動かないところからきていることを知ることが出来ました。

※鎺(はばき)
  せっぱ‐はばき 【切羽鎺】
 「切羽」も「鎺」も、刀剣の鍔元(つばもと)の金具の名称の一つです。
 《刀に手をかけて談判するところから》ひざづめ談判をすることをさします。
 『さっきにから切羽鎺する通り、銀(かね)渡したら御損であらう』〈浄・歌念仏〉


プロフィール

むさしの想坊

Author:むさしの想坊
 これから何が飛び出してくるのでしょうか。ひきだしの奥にしまっていたものと合わせ、足跡を綴っていきたいと思います。
 昨日は金環日食をみることが出来ました。
・東京スカイツリー開業日の2012年5月22日記。

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