多聞

2014/ 10/ 31
                 
   多聞 (たもん)       


 櫓と多聞はセットで造られています。
 多聞は兵器庫と防壁を兼ねた建造物ですので、通常の塀と比較すると、堅牢でいかにもテマ、ヒマ、コストがかかっているかが判ります。

多聞〈たもん〉⑦
 《「多聞(たもん)」》

 江戸城本丸の周囲は、ほとんど櫓と多聞で囲まれていました。現在、伏見櫓と伏見多聞、富士見櫓と富士見多聞が遺されていて、辰巳櫓(桜田二重櫓)の多聞は遺されていません。
 富士見櫓と富士見多聞はちょっと離れたところに位置していますが、伏見櫓と伏見多聞はくっついて建てられています。

 伏見櫓と伏見多聞は現在修復中です。
 西日本新聞(2014年1月27日18:50配信)の記事をみてみましょう。「東日本大地震で損傷した伏見櫓改修」- 宮内庁は27日、江戸城の面影を残す皇居の伏見櫓が東日本大震災で損傷したため、2月から約1年間にわたって改修工事をすると発表した。普段は皇居前広場から正門石橋や鉄橋(二重橋)の背景に、白いしっくいの外壁を持つ櫓を見ることができるが、3月ごろから櫓周辺に組まれる足場に隠れる形となる。
 江戸時代に京都の伏見城から移築したと伝えられる櫓は関東大震災で破損し、1926年に解体修理された。今回は東日本大震災でずれた屋根の瓦をふき替え、亀裂が入ったしっくいを塗り替える。-とあります。

宮内庁管理部の平成25年の33の発注と平成26年の15の発注のそれぞれをみますと、「伏見櫓屋根等修繕工事建築一式」「伏見櫓屋根等修繕第2回工事」とあり、前者は約15か月、後者は約4か月の工期期間となっていました。

工事中の伏見櫓伏見多聞①
 修復工事中の伏見櫓と伏見多聞

正門鉄橋からみた伏見櫓・伏見多聞②
 正門鉄橋(二重橋)からみた修復工事中の伏見櫓・伏見多聞

富士見櫓③
 富士見櫓

富士見多聞と蓮池濠④
 蓮池濠からみた富士見多聞

辰巳櫓(桜田二重櫓)⑤
 辰巳櫓(桜田二重櫓) 〈辰巳多聞は遺されていません〉



 多聞は、「たもん」と読みます。
 その言葉の意味を、広辞苑と大辞林から紐解きました。

多聞 〈広辞苑(昭和39年1月15日第1刷第12版発行.発行所株式会社岩波書店)による〉
たもん ①(松永久秀が近江佐和山に築いた多聞山城にならった一種の築城法)城櫓の異称。江戸城では周垣にある長屋造にした城壁をいい、また、城門の渡櫓。②本宅の外周に建造した長屋。③部屋方の女。

多聞 〈大辞林(1988年11月3日第1刷発行.発行所株式会社三省堂)による〉
たもん ①《仏》ア:正しい教えを多く聞いて心にとどめること。イ:「多聞天」の略。②城壁の上に塀のように作られた長屋風の建築物。松永久秀が大和の多聞城に初めて作ったのでこの名があるという。③屋敷の周囲に建てた長屋。



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