心のままに

2014/ 11/ 24
                 

心 の ま ま に
       NAOKOさんの句集

心のままに①NAOKO句集



 耳たぶの  霜焼けも似る  親子かな


 落人の  里も躑躅に  包まれて
 天高し  初入賞の  徒競走


 春風に  そよぐ髪型  吾もしたし
 故郷は  遠き思いに  盂蘭盆会


 わが夫と  仕事の前の  花見かな
 初電話  老いまぬがれぬ  父の声
 受験子の  足踏む場なき  部屋のさま


 風邪癒えて  常の小言の  始まりぬ
 プランタに  菖蒲根分けの  都市住まい


 たくましき  日焼けが吾子の  旅みやげ


 丹精の  花菖蒲切る  手の迷い


 数だけの  美しさあり  花菖蒲


 錦木の  枝に自然の  巧見る
 芍薬の  張りしつぼみの  弾きたくて
 くるくると  菖蒲の花の  萎れゆく


 冬暖  がんと共存  良きかなと
 検査受け  息をひそめし  夏の果つ
 病名を  父には言えず  曼珠沙華


 豆飯を  好まぬ夫の  留守に炊く
 髪洗う  命を見つめつつ  洗う 
 春眠や  日程表の  白嬉し


 完治なき  病を負いて  春暮るる
 退院に  百日紅の  まぶしくて
 三椏の  花の色なき  色の好き
 雨振りて  桔梗の色の  あらたまる
 秋の夜や  薬効きをる  やすらぎも



   NAOKOさんの逝去にあたり

 振り向かず
    花野の径を  真直ぐに
                曉星

 
        表紙は NAOKOさんが 若い頃に着ていた
        羽織の布を 使いました





 母として
 母として (実家にて.1969〈S44〉年4月撮影)







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