登戸獅子舞保存会:登戸秋祭り

2015/ 10/ 15
                 
 まずは、「登戸ささら獅子舞演目順」をみてみましょう。
1、すりこみ(行列を組み入場)
2、四方固め(場内を清める儀式、大きな眼と鋭い牙で場内の悪霊を追い払う)
3、野廻り(誕生したばかりの幼児から、世の中に慣れ、各々自己をもった青年となるまでの表現)
4、唱歌(村人が成人したことへの餞の「唄」を贈る。獅子達はそれを聞き、軽快にステップを踏む。)
5、花見の舞(牡丹、桜の花見に出かけ、花笠を順次巡って歩く)
6、女獅子かくし(法眼は女獅子を独占することを思いつき女獅子を花笠の中に隠す)
7、青春の華(だまされたことに怒った後獅子は法眼と激しく争いを繰り広げる)
8、花の夢路(知恵に勝る法眼は一計を案じ、後獅子を誘い出し眠らせることに成功する)
9、青年の闘争(眠りからさめた後獅子は法眼の策略にかかったことを大いに怒る) 
10、御世の恵み(やがて争いは治まり、仲直りした三頭は三度拝礼し感謝の意を表す)
11、街道くだり(行列を組み退場)

竹の楽器”ささら”と太鼓を持った三匹の獅子が女獅子を取り合って仲直りするという話を、笛が奏でる曲に合わせて勇壮に舞う。


《「登戸獅子舞保存会」による公式サイトに、「ささら獅子舞演目」とあり、後段には「竹の楽器“ささら”・・・」とあります。 
 同じ日に行われた「小谷のささら」、そして前日の「広田のささら」、そして8月に奉納された「原馬室の獅子舞・棒術」で使われている、「簓」にはそれぞれ異なった特徴があるように思われました。
 「登戸のささら」は、どんな形状のもので、どんな音色がするのか、「11.街道くだり(行列を組み退場)」をごゆるりと動画でとくとご覧じください。》

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「ささら」という文字に拘ります。
 辞典を引いてみました。

「ささら(簓)」〈現代国語例解辞典〔第二版〕発行所株式会社小学館〉
:タケの先を細かく割って束ねたもの。田楽、説教などの楽器や、たわしなどとして用いる。また、びんざさら。
「びんざさら(編木・拍板)」〈現代国語例解辞典〔第二版〕発行所株式会社小学館〉
:田楽、民俗芸能などに使う楽器。短冊形の薄板を数十枚合わせて、上端をひもでつづり、両端の板を持って音を出す。

「ささら(簓)」〈広辞苑第一版第十二刷 発行所株式会社岩波書店〉
 :(さらさらと音がするからという)①竹の先を割って束ねたもの。中国では、「ヨギ」という楽器の背を摩擦して音を立てるに用い、我国では、田楽・説教・歌祭文などに簓を簓子(ささらこ)※ですり合わせて調子を取るに用いる。
 《※簓子:田楽舞で簓を擦るに用いるきざみをつけた細い棒。
「簓踊(ささらおどり)」〈広辞苑第一版第十二刷 発行所株式会社岩波書店〉
 :簓を擦って拍子をとってする踊。

「簓(ささら)」〈大辞林第一刷 発行所三省堂印刷株式会社〉
:①田植え囃子や風流系の獅子舞・簓説教などで使用する楽器。先を細く割ったささら竹と、のこぎりの歯のような刻みをつけた棒のささら子とをこすりあわせて音を出す。
 ②細かく割った竹などを束ねたもの。
 ③「びんざさら」の略
 「簓踊り」:簓をこすってその音に合わせて踊る踊り。獅子舞・鳥追い・風流踊りなど。
 「簓子(ささらこ)」:簓をこすって音を出す約30センチメートルの細長い竹。両面に一二ののこぎりの歯に似た刻みをつけてある。
「びんざさら(編木・拍板)」田楽などに用いる楽器。数十枚の札状の小さな板をつづり合わせたもの。両端の取っ手を握って動かすと、板同士が打ち合って音が鳴る。ささら。ささらぎ。〔簓とは別物〕


 《獅子舞で使われる奏でる楽器は多々あります。「ササラ」もその代表的なものですが、ここ鴻巣市内でとりおこなわる「獅子舞」で使われる「簓」の形状など、それぞれ異なっているように感じましたので、もう少し深堀してその姿を追い求めることにしました。
 辿り着いたのが、国立民族学博物館研究報告26巻2号「三匹獅子舞の分布」(著者:笹原亮二.発行:2001年10月22日.出版社国立民族学博物館.)です。
 その文中の「4.分布の特徴」を紹介して、「ササラ」の章を終えることに致します。

「・・・簓の使用については,簓花笠を被った役ではなくて道化役が演奏する場合が各地で見られた。また,ササラといっても摺り簓ではなくビンザサラを使うところが,秋田など各地で見られた。長野では,獅子舞には簓を使わず,同時に行われる簓子の芸能で使用されていた。青森・茨城・新潟など,簓がほとんど使われない地方も少なくなかった。
 ④ に関しては,歌は近年歌われなくなる傾向にあるものの,山路の指摘にほぼ合致している。
 ⑤ に関しても,山路の指摘通り,雌獅子隠しは各地で最もよく見られる演目であったが,雌獅子隠しが行われていないところもかなりあり,限られた地域でのみ見られる演目や演出も多かった。
 このように全体的には,定説化しつつあった山路の指摘に合致しない事例がかなり見られたことがわかる。
 多様性が認められたのは芸態の面のみに止まらない。呼称は獅子あるいは獅子舞と呼ぼれているところが多いが,鹿子舞・ササラ・獅子踊・カッコなど,それ以外の様々な呼称で呼ばれているところも多かった。上演の時期は全体としては夏場が多いものの,ほぼすべての季節に及んでいた。群馬・埼玉・千葉では春秋の祭が多く、・・・(以下、略)」


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コメント

        

こんにちは
はじめまして!あるブログを拝見していたら、このブログに出会いました。私もブログを開設しています。「鬼藤千春の小説・短歌」で検索できます。一度訪問してみて下さい。よろしくお願い致します。
はじめまして
こんにちは。貴ブログ拝見しました。
種田山頭火の、「もりもりあがる雲へあゆむ」、「笠にとんぼをとまらせてあるく」、「濁れる水の流れつつ澄む」が私の好きな句です。
尾崎放哉の句では、「春の山のうしろから烟が出だした」、「わが顔ぶらさげてあやまりにゆく」、「いれものがない両手でうける」が好きです。詩人では中原中也などにひところカブレました。