啓蟄(けいちつ)  今日の朝ドラ「あさが来た」のライティング

2016/ 03/ 05
                 
 NHK朝ドラ「あさが来た」。
 他のドラマといつも異なる風に感じることがあります。
 ストーリーのあれこれではなくて、「ライティング」のことです。
 背景の陰影、構図のトーン、人物の立ち位置を浮かび上がらせるモノクロのタッチ感・・・と、15分の短い時間の中にふんだんに、このセンスが織り込まれています。
 今日は特にその意識が強く出ていたように思いました。(むしろ、「出過ぎていたというような感じ・・・」)

 このライティングですが、 数年前、同じくNHKの朝ドラ『花子とアン』のときのスタッフと同じメンバーが担っているのかなと、フト心に浮かんだのですが、どうでしようか・・・。
 (・・・穿ちすぎていました・・・違うメンバー構成でした・・・)


《『ライティング:2014.06.05.09:58』

 山本周五郎の小説、『赤ひげ診療譚』を原作とした、黒澤明監督作品『赤ひげ』の、映画の一コマを思いだしています。

 昨日と今日の、NHK朝ドラ『花子とアン』。
 安東もも(土屋太鳳・つちやたお)の顔に、照明があたっています。
 背景のステンドグラスからも、光が導かれています。
 女優"つちやたお"の目に、ライティングされた、その光と影に、仁木てるみが、史上最年少(当時)の16歳で、ブルーリボン賞の助演女優賞を受賞した、東宝映画『赤ひげ』の、"おとよ"を思いだしました。
 撮影は、中井朝一と斎藤孝雄、照明は、森弘充です。
 映画『赤ひげ』の前段は、原作を忠実に踏襲していますが、後段に入ると、黒澤のオリジナル脚本が、これでもか、これでもかと迫ってくる場面場面を演出していきます。
 仁木てるみが演じた"おとよ"も、原作には出てきません。

 『花子とアン』の制作統括は、加賀田透。
 原作はありません。村岡花子の孫、村岡真理の著書『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』を原案とした、中園ミホのオリジナル脚本です。

 この『花子とアン』の撮影、照明はどなたが担っているのかなと思い、番組紹介を紐解きましたが、その詳細には触れられていませんでした。
 製作統括の加賀田透、そして、撮影、照明などの現場スタッフの面々が、黒澤作品の『赤ひげ』の"おとよ"を、『花子とアン』の"安東もも"に投影していたとみるのは、穿ちすぎのようです。   "キャッチアイ"を引き立たせていないことや、画面全体のトーンのソフトタッチ、柔かなモノトーン的な色調に包まれている構成など、独自のスタイルを醸し出しているというメッセージが伝わってきます。
 (補筆: ・『赤ひげ』は黒澤映画として、最期の黒白作品となっています。 ・"おとよの目=仁木てるみの目"の、 'キャッチアイ'が、ブルーリボン賞の助演女優賞を受賞する決め手となったと、当時巷間に言われていましたっけ。あれから、久しい年月が、いつの間にか経っています。) 》

花子とアン ⑪


    ・・・   ・・・   ・・・

 きょうは、啓蟄です。

 啓蟄やそっと踏み出す猫の足  林雄次郎

 啓蟄や小さき鼓動を聞く日和  川口善美

 啓蟄やいのちあるもの地に動き  堀尾早苗

 啓蟄やさあ外に出て働こう  橘川重


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