週刊文春2月16日号 阿川佐和子の この人に会いたい 中野信子 サイコパス

2017/ 02/ 13
                 
  週刊文春 2月16日号の「阿川佐和子の この人に会いたい」を読みました。今回の登場者は脳科学者の中野信子氏です。
 氏による「サイコパス」(〈※〉)の脳科学的な解釈だと「理性と、いわゆる人間らしい感情の部分のバランスが普通の人とは違う人」となるそうです。だから必ずしも頭がいいわけではないとのこと。

〈※〉文春新書・780円+税


 「この人はいまこういう思いをしてるんだろうな」という共感力が発揮されるのは、目のくぼみのところ、そのちょっと上にある眼窩(がんか)前頭皮質という脳の部分の働きによるもので、サイコパスはその機能が低く他人の気持ちを慮(おもんぱか)れないという特徴を持っていると、氏はおっしゃっています。


 ◇遅いシステムと速いシステム

 人間は遅いシステムと速いシステムの二つのシステムを持っていて、大衆はテレビを観るとき、遅いシステムを使わない。(例えば、目の前にある美味しいものを食べ続けるとすぐ太ってしまうと、遅いシステムは考える。一方の速いシステムは強力で、多くの場合、今この食欲を満たしたいという意思決定が勝ってしまう。)

 (テレビに良く出ている人物を例にとってもなるほどと思いますが)
 その場限りですごくいい顔をすることができるのがサイコパスの一つの特徴で、その後の辻褄が合わないことが出てきても、それはそれこれはこれとして一向に意に介さないのだそうです。
 そもそもテレビの視聴者は、一貫性があるかどうかを全く気にしていない。だからテレビの世界はサイコパシーの強い人の方が生き残る可能性は高まるのではとも、氏は阿川佐和子さんに語っています。

 アメリカでトランプ大統領が誕生したのもこのシステムが関係していると思っているのが中野信子氏。
 速い意思決定のシステムが、優先するということの直近のこととしては、トランプは大衆の心を摑む才能を持っているので、私は「トランプが勝つと思います」とずっとテレビで言ってきた中野さんです。続けて氏の話を伺ってみることに致します。
遅いシステム(かくあるべきだという、先を見通したロジック)がマヒする条件が幾つかあって、寝不足とか体調が悪い時もそうですし、あとは群衆になった場合です。みんなが食べているからいいじゃないかとなる。民主主義は今ある制度の中ではいいものといえるでしょうけれども、速いシステムになりがちという落とし穴を知らなければなりません。

 (阿川さんが、)
 何かを決める時に遅いシステムを使えないって、子どもみたいですね。小さい子はよく「これ買って」と言って、親は「待ちなさい」みたいにブレーキをかけるじゃないですか。
 と話を受けます。

 (中野さんが話を続けます。)
 おっしゃるとおり、子供の脳は抑える機能が育っていないんです。ではどれくらいで育つかというと昔は25歳くらいというのが研究者の間でのコンセンサスだったのですが、今は30歳くらいと言われてまして。

 (阿川さん)
遅くなってるの?

 (中野さん)
我慢させる、忍耐力をつけるトレーニングは豊かな環境ではやりにくいんですよ。・・・

という話が続きます。

 (この話の中で中野氏は、)
 「豊かな環境だと、速いシステムを使って生きているほうが子供を残しやすいこと」、「貧しい環境で生き延びていくには遅いシステムを使った方が有効」という推測が成り立つと、南米のアマゾンに住んでいる民族と、南アフリカのカラハリ砂漠に住んでいる民族との生活環境の両者の違いからくる事実の結果を説明して、その違いを浮き彫りにしていました。




 ◇アルツハイマー型認知症の解決法

 アルツハイマー型認知症は脳が委縮して起こる現象です。
 神経細胞の周りにタンパク質繊維が溜まってることがひとつの原因だと分かっているのですが、
 脳が委縮しないというという魔法のように一気に解決する薬はまだ開発されていないそうです。
 今のところ言えるのは、認知症になりにくい人の習慣が三つあるそうです。
 その一つは、コミュニケーションをよくとること。脳で新生された細胞をより生き延びさせることに寄与するだろうと考えられている。
 もう一つは、歩くこと。脳にちゃんと血液を送る効果がある。
 あとの一つは、動物性脂肪を摂る頻度が少ないこと。


 
 他にもいろいろ興味深いことが多々書かれています。
 買い求めやすい新書版となっています。図書館で借りて読むのでもいいのかなとも思います・・・。

中野信子 サイコパス







関連記事
スポンサーサイト
                 

コメント