春日大社 千年の秘宝 金地螺鈿毛抜形太刀 沃懸地酢漿紋兵庫鎖太刀

2017/ 02/ 18
                 
 東京国立博物館を久しぶりに訪れました。
 今回の特別展示は、「春日大社 千年の秘宝」です。
 特に、二つの国宝の太刀、金地螺鈿毛抜形太刀、沃懸地酢漿紋兵庫鎖太刀を同じ時間帯で、そして間近に見たいという強い思いがありました。

 
 ◇金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)
 
 NHKドキュメンタリー『春日大社 よみがえる黄金の太刀~平安の名宝に秘められた技~』は、2016年12月26日(月)、午後7時30分(45分)と、2017年1月6日(金)午前9時30分(46分)と、続けて放送されました。
 さだまさし氏が案内役というポジションで出演しています。ナレーションはNHKの三宅民夫アナウンサー。

 昭和5年(1930年)、国宝という制度ができて以来、春日大社に奉納されていた太刀が国による管理になった『金地螺鈿毛抜形太刀』。
 いつの日か、国宝中の国宝であるこの太刀を復元新調して、神様の元にお返ししたいという決断が成された後、太刀は3年かけて復元されました。

 その3年間、5人の名匠の技によって完成させていく足跡を綴ったドキュメント番組でした。

①復元された国宝太刀

②復元された国宝太刀

③復元された国宝太刀
(復元された金地螺鈿毛抜形太刀)


 さて、その復元された太刀は、既に春日大社に奉納(春日大社1200年目の式年造替)され、私たちは見ることができません。
 

①春日大社 千年の秘宝 20170218

 
 訪れた日は平日とはいえ、館内は大変混雑していました。

②春日大社 千年の秘宝 20170218

 人の波の流れにまかせながら、市川猿之助さんによる音声ガイドで館内をまわりました。とこしえに続く春日の祈りの物語と、守り継がれる宝物に秘められたストーリーをわかりやすく読み解いてくれました。

③春日大社 千年の秘宝 20170218
 (記念撮影コーナー:春日大社万燈籠再現〈この奉納灯籠は、毎年2月と8月に春日大社で行われる万灯籠を再現したものです。)


 金地螺鈿毛抜形太刀の前には、3回足を運び直しました。その都度音声ガイドの指定番号をオンにして、聴き直しました。
  矯めつ眇めつ、鞘の表と裏にそれぞれ、螺鈿細工を施した猫があたかも絵巻物(座っている猫、待ち伏せしている猫、雀を追いかけている猫、雀を捕まえた猫、そして走り去っていく猫)のように、描かれているのをじっくり味わうことができました。
 鞘は金箔ではなくなんと1キロもの当時珍しかった高純度の金がそのまま使われていました。
 なお、太刀はさび付いて鞘から抜くことができませんので、他の国宝の太刀のように刀身を垣間見ることはできません。

国宝その7の3

国宝その7の2

国宝その7の1

『金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)』
 木製漆塗
 総長96.3cm
 平安時代(12世紀)
 春日大社

 《 柄と刀身が共鐡で造られる野剣(のだち)という形式の太刀。柄の部分に毛抜形の透かしが施される故に毛抜形太刀とも称される。この太刀の特徴の一つは鞘の装飾にあり、その全体は金粉を密に蒔絵する沃懸地とし、佩表(はきおもて)と佩裏(はきうら)の両面には「竹に猫と雀」の意匠が螺鈿によってあらわされている。
 螺鈿には色ガラスが併用され、竹の葉、猫の目・斑紋、雀の目・頭部・目もと・口もとなどに、白・緑・茶色のガラスが嵌入されている。
 本来、野剣は実践的な兵仗具(ひょうじょうぐ)であるが、蒔絵や螺鈿で装飾されると、高級武官が威儀を正す儀仗具ともなった・・・》




〈※〉螺鈿(らでん)
ブリタニカ国際大百科事典
《漆工芸品の加飾法の一つ。螺は貝,鈿は物を飾る意味で,貝殻を文様に切り,器物の表面に張付け,あるいは象眼 (ぞうがん) して漆で固定したもの。貝は古くは夜光貝,蝶貝などを用い,近世はあわびを使用することが多い。》


④春日大社 千年の秘宝 20170218
 (先生に引率されて、東京国立博物館に向かう子どもたち)








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