虫が鳴いている  虫の音

2017/ 08/ 30
                 
 虫の音  虫が鳴いている



 虫の音

虫の音の時折変る明日今日   津田喜美

虫の音に導かれたるしのび足  佐藤花枝

遠ざかる虫の音闇を深めけり  水原月吼




 

虫が鳴いている
いま ないておかなければ
もう駄目だというふうに鳴いている
しぜんと
涙をさそわれる


「虫」。八木重吉(1898.2.9-1927.10.26)の詩です。彼は29歳の若さで夭折しています。
 重吉の妻、とみ(冨美子・とみ子)は、1947年10月26日、吉野秀雄(1902.7.3-1967.7.13・65歳)と結婚しています。吉野秀雄もまた妻に先立たれての再婚でした。


 吉野秀雄は、1958年の『吉野秀雄歌集』(『寒蝉集』、『晴陰集』刊行と同年に、八木重吉詩稿『花と空と祈り』を選詩集として刊行しています。

 吉野秀雄の鎌倉アカデミア時代に、山口瞳(1926.11.3-1995.8.30・71歳)が彼のもとで学んでいました。
吉野秀雄と終生交流を持った山口瞳は、吉野没後、『小説・吉野秀雄先生』を著しています。


 山口瞳は、1958年、開高健(1930.12.30-1989.12.9・58歳)の推薦で壽屋(現・サントリー)宣伝部に入りました。
 PR雑誌「洋酒天国」の編集や、コピーライターとして活躍。ハワイ旅行が当たる懸賞のコピー「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」が代表作となっています。
 この壽屋・サントリー時代からの友人の柳原良平(1931.8.17-2015.8.17・84歳)は、山口の著書の表紙絵、挿絵の多くを描いています。

 「週刊新潮」で1963年から掲載された山口瞳の「男性自身」は、31年間1614回に及ぶシリーズとなりました。最終巻は『江分利満氏の優雅なサヨナラ』です。掲載期間中1回も休載のない、ギネス物のロングランシリーズとして特筆すべきものとなりました。

 1995年8月30日、山口瞳は71歳で他界しました。没後22年、きょうがその命日です。

 彼は、「男性自身」などで、
《人を傷つけたり殺したりすることが厭で、そのために亡びてしまった国家があったということで充分ではないか》
《もし、こういう(非武装の)国を攻め滅ぼそうとする国が存在するならば、そういう世界は生きるに価しないと考える》
と著述しています。




 洋酒マメ天国

  洋酒マメ天国 酒専科 31
     洋酒マメ天国 酒専科・女専科  31
        (表紙絵:柳原良平)



  洋酒マメ天国 全36巻 本棚付 

 全36巻。専用本棚付。発行所サントリー株式会社。

 ・12回配本.3年間完結.予約限定本。

 ・発行昭和42年12月30日~。

 ・3冊1セット/10cm×7cm×4cm(1冊/9.5㎝×6.6㎝×1.2㎝)

 ・専用本棚/33cm×30cm×8cm

  ※本・本棚のサイズは凡その目安程度。

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