冬の詩 冬衛

2013/ 12/ 03
                 
真冬の書 Mes Cahiers  安西冬衛

常盤木(ときはぎ)は黒く、恒(つね)に私の手は潔(しろ)い。どんな悪徳も、もう私をよごしはしない。
閃(ひらめ)く斧(をの)。
摧(くだ)けちる薪。
営みは真冬(まふゆ)の中にも。
藁(わら)におりて冬蝶は、もうそれとみわけられぬ。
藤波は凪(と)く眠り、家畜達も今は寒を避けてゐる。
ただ道のみが行手にしるい、たとへば徳のやうに。


日本詩人全集27
村野四郎  安西冬衛
北川冬彦

昭和43年12月20日発行
著作者  村野四郎  安西冬衛  北川冬彦
発行所  株式会社新潮社



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