徳島の祖母

2013/ 12/ 31
                 
 「お前様には、お元気のことで何よりと存じます…」
 徳島の祖母からの返事のはがきは、いつも書き出しで「お前様には・・・」という言葉から始まっていました。

 先日、田舎で一泊しました。
 ちょっと探し物のため、機織りごやに入る手前の室内の中をあちこちかき回していましたら、小箱の中に姉がしまっていた郵便物を見つけました。
 はがきの発信人を見ると、懐かしい人たちの名前が出てきます。

 
 毎年、四国徳島の祖母から父宛に、みかんの入った木箱が年末に届きます。
 一日にみかんを食べるのは二つという約束を、兄弟の間で取り交わします。
 私は、毎日みかんを朝と晩に一つずつ食べます。

 ときおり(日曜日の午前や午後のおやつ時に)、姉から、「もっと食べたい?!」と、声をかけてもらうことがあります。
 黙って頷くと、姉は自分の引き出しの中に入っている七つ八つほどのみかんから一つを取り出して、弟に、「ハイッ!」といって、差し出します。
 弟(私)は、「アリガト!」といって、受け取るやいなや、そそくさとその場からかけだしていきます。

 姉は、毎日一つ食べないで、保存というか保管しているのです。
 ある程度の数がたまると、弟に、「ハイ、どうぞ」といって大事そうに手渡してくれます。


 徳島からみかんが届くと、私たちきょうだいは祖母宛に、はがきでお礼を出します。
 その返信はがきの冒頭は、「お前様には・・・」といつも書かれていました。


 小箱の中から出てきた姉あての郵便物を見ながら、祖母からのはがきを思い出していました。
 小諸にいた当時のことでしたから、いつの頃だったといえるのでしょうか。





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