夏の詩 リルケ

2014/ 07/ 15
                 

      
Die Sonnenuhr

Selten reicht ein Schauer feuchter Fäule aus dem Gartenschatten,
Wo einander Tropfen fallen hören
Und ein Wandervogel lautet,
Zu der Säule, die in Majoran und Koriander steht
Und Sommerstunden zeigt;
Nur sobald die Dame (der ein Diener nachfolgt)
In dem hellen Florentiner über ihren Rand sich neigt,
Wird sie schattig und verschweigt.
Oder wenn ein sommerlicher Regen aufkommt
Aus dem wogenden Bewegen hoher Kronen,
Hat sie eine Pause;
Denn sie weiß die Zeit nicht auszudrücken,
Die dann in den Frucht- und Blumenstücken
Plötzlich glüht im weißen Gartenhause.

Rilke



ライナー・マリア・リルケ 夏の時

驟雨は庭陰の湿った朽ちた物には滅多に届かず
雨の雫は互いに落ちる音を聴き
一羽の渡り鳥が鳴き声をたてる柱は
マヨラナとコリアンダーに囲まれ
夏の時刻を示している。
貴婦人が(召使いを連れて)
明るい麦わら帽子の縁を傾けて
日差しを避ける。
また夏の雨が
波打つ山頂から発生すると
彼女は一休みする。
なぜなら彼女は心得ている
白き夏の別荘の果実と花を背景に
喩えようなく美しい時が突如輝く。

訳詩:「ヘ短調作品34 fminorop34」氏 



ライナー・マリア・リルケ  Vor dem Sommerregen [夏の雨をひかえて]

みるまにも、この公園じゅう緑から、
何かしらあるものが立ち消えてしまっている。
公園そのものが窓にたぐりよせられたようで、
静けかえってしまっている。林からはただ、

せっかちな《雨鳴き鳥(ちどり)》がさえずる声をけたた ましくさせている。
なぜか聖ヒェロニュムスという人物をおもわせる。
-あれほどの哀願を、熱情をこめた
一声ならきっと、大雨が

応えてくれることだろう。
絵画(え)さえがわれわれによそよそしい。
われわれに聞き入っているだけでも恐れ多いらしい。

そして色あせた織物には、
午後どきのあの、はっきりとしない光が、
誰しもが子供のころ怖じけづいたあの光が、揺らめいているのだった。


ようこそ私こと《きよ》が選りすぐって集めたこの詩華集[リルケ新詩集1所収]
 神話(ミュトス)と詩(ポエジー)の収納箱(レポジトリ) - Repository of Mythos and Poesy -



[ライナー・マリア・リルケ:1875.12.4‐1926.12.29 オーストリア]





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