夏の詩 直子

2014/ 07/ 18
                 
工藤直子 夏がきた

ゆうがた――綿雲が山にこしかけて 泣いている
ひばり びっくり とびあがり
ドーシタ ドシタドシタと 声をかける
ほっぺたはれて虫歯がいたいと 綿雲めそめそ
ひばり もっと とびあがり
ワタグモ ムシバダムシバダゾイと 呼びかける

ここへきて歯をみがきなと 森が呼ぶ
それからここで口をゆすぎなと 川が呼ぶ
おーい それから最後にな と
西の空から太陽の声
ひかりの糸で 虫歯をぬきな

綿雲は 山にすわりなおして
ひかりの糸を 虫歯にむすぶ
ようし せえの

あ 太陽が ぐんぐんしずむ
あ ひかりの糸が ぴんとのびる
あ 綿雲ふんばる 赤くなる
あ あ あ すっぽーん!

その夜 綿雲は月にだかれて眠った

よくあさ――綿雲は山に立って 笑ってる
わっはっは わっはっは わっはっは
ひばり にっこり とびあがり
ワタグモ マブシイマブシイゾイ
森 笑う 川 笑う
太陽も ぶるんぶるん おお笑い

きょう 綿雲は ひとまわり大きく

ぴかぴかの入道雲になった



工藤直子 おれはかまきり

おう なつだぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどき どきどき するほど
ひかってるぜ
おう あついぜ
おれは  がんばるぜ
もえる ひをあびて
かまを ふりかざす すがた
わくわく わくわく するほど
きまってるぜ









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