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カワセミ百態(MY2016-2017 series・26) カワセミ生息36か所確認

2018/ 11/ 28
                 

 凄いですね。
 あっというまに、36か所でカワセミの写真を撮ったM.Yoshiji さん。
 11月23日に埼玉県鶴ヶ島公園で撮影したカワセミの写真を、翌日24日にfacebookにアップしました。
 その中の1枚だけをご紹介いたします。
 


 カワセミ M.Yoshiji 20181123 



                 
        

ぼくは小さな 雲だから  やなせ たかし 

2018/ 01/ 31
                 
                 
 生まれたところも しらないし 

 いつ死ぬのかも わからない 

 ぼくはちいさな 雲だから 

 ただたよりなく 空にいて 

 風にふかれて とぶだけさ

 ぼくは 無限の旅をする 

 雲に生まれた ぼくだから 







20180128-4- -  カワセミ 松下佳司さん撮影


                 
        

雲の信号 宮澤賢治

2018/ 01/ 30
                 
                 
あゝいゝな、せいせいするな
風が吹くし
農具はぴかぴか光つてゐるし
山はぼんやり
岩頸だつて岩鐘だつて
みんな時間のないころのゆめをみてゐるのだ
  そのとき雲の信号は
  もう青白い春の
  禁慾のそら高く掲げられてゐた
山はぼんやり
きつと四本杉には
今夜は雁もおりてくる


       「雲の信号」詩碑:四本杉ゆかりの地
    平成8年(1966年)4月23日建立

         『春と修羅〔第一集〕』





20180128-2 カワセミ 松下佳司さん撮影

                 
        

数と夕方  管 啓次郎

2018/ 01/ 29
                 
 手のひらに乗るようなサイズで言葉がぎっしりと詰まっている。少し厚めの管啓次郎の新刊『数と夕方』(左右社)が届いた。かつて旅の空で、あるヨーロッパの詩人が小さな手帳を開いて、びっしりとメモしている場面を見かけたことがある。そんな印象をふと懐かしく想(おも)い起こした。持ち運びやすい軽快な印象がある。異郷の生活や文化に精通して、都市や近郊を常に往(い)き来している行動派のこの詩人の伸びた背中が見えてきたような気がした。

 「起きなさい、目を覚まして/心があの洞窟を思い出す前に/いま起きれば、ぼくの部屋を起点とする/風の旅にきみも乗ることができるよ」。彼はこれまで、地・水・火・風などの元素を大きな主題に据えた詩作に、ずっとこだわり続けてきた。遠い空と雲の光に誘われるがごとく、漂泊の思いに駆り出されて風景を横断してきた日々がそこにあった。読むほどに詩のスケールの大きさが伝わる。正に小さな巨人のような一冊である。

 自然のダイナミズムとの対峙(たいじ)やあるいはその繊細さと親しむ姿勢が随所にある。「生に耐えられなくなった者たちは叫びを上げる。その叫びがつぶやきやささやきや沈黙というかたちをとる者もいる」とあとがきで記しているが、どの旅の途上にあったとしても「叫び」をあげたい誰かが道端にたたずむことを忘れない。それは例えば怒声や絶叫などの大声ばかりではない。形を変えたか弱い声であったり、黙り込むしかないことであったり。
   ・・・   ・・・

詩の橋を渡って
「削れと堆積」への視線=和合亮一(詩人)
毎日新聞2018年1月23日 東京夕刊
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20180128 1 カワセミ




20180128 3 カワセミ



                 
        

犬のパピルス  管 啓次郎

2018/ 01/ 28
                 
子どものころ犬を飼っていた
名前はパピルス、虎毛
どこへでもついてきた
春先には黒い土に
うっすらつもる雪をふむ
耳がちぎれそうに冷たい風が吹く
大声で「えっとうたいだ」と叫ぶと
パピルスがおもしろそうな顔で見た
耳は狼のように立ち
尾は竜巻のように巻き
目は光のように鋭い
パピルスは半世紀前フィラリアで死んだ。
昨年の夏タイの古都アユタヤで
歩き疲れて木陰ですわっていると
黄土色の犬がおとなしくやってきて
ちょこんとそばにすわった
鼻面がすっきりと黒い
耳のうしろを掻いてやると
笑うように目をほそめた
「パピルス」と声をかけると
ものうげにゆっくりと尾をふった。


   待っているよ、きみを
   あの山のふもとで
   きみがその頂きをめざすとき
   ぼくもついていく
   ぼくはパピルス
   きみの心にあって
   きみが忘れたすべてを
   ぼくが覚えておくよ





 管 啓次郎(すが けいじろう)
   1958年9月3日生れ 

 詩集『数と夕方』発行所:左右社 2017年9月21日 第一刷発行
         定価:本体2400円+税 文庫版変形/320ページ

 詩集四部作(2010年~2013年)・発行所:左右社
  『Agend`Ars』
  『島の水、島の日』
  『海に降る雨』
  『時制論』

 その他、著書、翻訳、共著などなど多数割愛





2-2 松下 20171227 翡翠