FC2ブログ
        

平成最後の藝祭 奏楽堂 パイプオルガンコンサート 2018年9月8日

2018/ 09/ 09
                 

 フッとあいた一日。
 
 11月2日(金)、旧東京音楽学校奏楽堂(昭和63年〈1988年〉、国の重要文化財に指定)がリニューアルオープンします。同月10日(土)、パイプオルガン修理記念演奏会が、チェンバロと合わせ開催されます。日本国内最古のパイプオルガン(イギリス製.大正9年〈1920年〉徳川頼貞公が購入、昭和3年〈1928年〉東京音楽学校へ寄贈)のストップ数は26、パイプ数は1,379本です。


 旧東京音楽学校 奏楽堂 パイプオルガン
   (「旧東京音楽学校奏楽堂」パンフレット掲載写真)



 9月8日(土)、平成最後の藝祭に足を運びました。


 12-2藝大 門.J



 東京藝術大学奏楽堂は、平成10年(1998年)3月に建設されました。ホール全体があたかもひとつの楽器であるかのように、調和のとれた響きを生むものとして考え、音響特性を使用目的に応じて変えられるよう、世界で初めて、可動式の客席天井を使用しています。と、コンサート・スケジュールのトップページに紹介されていました。


 1-2奏楽堂


 座席数は、1,102席(オケピット使用時978席)で、残響時間は1.7~2.4秒、可変式天井により効果を変えます。
 フランス,ガルニエ製のパイプオルガンは、3手鍵盤、足鍵盤、ストップ数76、パイプ数5,368本で、平成11年(1999年)3月に完成されました。


 藝大 奏楽堂 パイプオルガン -2
   (「コンサート・スケジュール」前期版掲載写真〈昨年度の公演から〉)


午後5時10分から開演の、「オルガン科コンサート2018」会場に着いたのが、午後の何時ころだったでしょうか。


 1-7奏楽堂.J



 3時40分に整理券配布、4時40分に開場、5時10分から6時55分までが演奏時間となっていました。
私は、正面も左横も通路に面した9列の25番に着席しました。
 キリスト教会で、パイプオルガンの演奏は聴いたことがありますが、コンサートホールでのパイプオルガンの生の音色は聴いたことがありません。一体どんな風に響き渡るのか、期待に胸をふくらませました。




 Program


カミーユ・サン=サーンス:前奏曲とフーガ op.109-3
 「 フランス近代の代表的な作曲家、サン=サーンスによるオルガン曲です。くるくると転調する前奏曲と、古典的に拡大するフーガからなります。その堂々とした曲調は、交響曲第3番オルガン付きの二楽章後半を思わせます。(千田 記)」
 ・博士2年 千田寧子

J.S.バッハ:トリオ・ソナタ 第1番 変ホ長調BWV525
 「 全6曲あるトリオ・ソナタh、バッハの息子の音楽教育用として書かれました。右手、左手、足パートが完全に独立した3声部を演奏します。
 1楽章Allegro moderatoと3楽章のVivaceはイタリアらしい快活な陽気さに溢れています。間の2楽章はため息の音型に始まる主題の旋律が大変美しく、楽章ごとの対比が魅力的な作品です。(佐藤 記)」
 ・学部4年 佐藤初音

野村誠(1968-):「オルガンスープ」より 6.みそララーメン食べ放題 7.ビバ’05
 「 この作品は2005年に横浜みなとみらいホールで開催されたワークショップに参加した小学生22名が作曲したフレーズ、リズム、音色(コンビネーション)を素材として、野村誠さんが作曲したオルガンのための組曲です。今回は、子供たちが遊んでいるうちに生まれたというチャルメラの替え歌「みそラーメン食べ放題」を「ミソラ」+「アーメン」と文字って聖歌風に仕上げられた第6曲と、22名の子供たち全てのフレーズが登場するフィナーレをお聴きいただきます。(本田 記)」
 ・修士2年 本田ヒマワリ

セザール・フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 FWV8より 第1楽章、第4楽章
 「 この作品はフランクが64歳の時に書かれました。ヴァイオリンのためのソナタですが、チェロやフルートなど様々な楽器で親しまれています。本日はチェロとオルガンによるカット版で演奏します。オルガニストにとって彼の曲は重要なレパートリーですが、他楽器のために書かれたこの作品はオルガン曲とはまた違った色彩感や柔らかさ、透明さを感じられる作品となっています。(山司 記)
 ・修士1年 山司恵莉子 ・修士1年〈Vc〉 中西圭祐

    -休憩 (10分) -

E.エルガー:ニムロッド
 「 オーケストラ作品〈エニグマ変奏曲〉からの一曲です。15の曲からなり、それぞれのエルガーの親しい友人達の性格を描写したものです。〈ニムロッド氏〉の気高い性格と、彼と語らいあった友情あふれる思い出の一夜を描いています。大切な友人を思いながら、聴いてください。(内田 記)
 ・修士2年 内田光音

F.クープラン:≪修道院のためのミサ≫グローリアよりクロモネス・アン・タイユ
 「 フランソワ・クープランはフランス古典期の代表的な作曲家で〈大クープラン〉とも呼ばれます。≪修道院のためのミサ≫は彼の代表作で、この〈クロモルヌ・アン・タイユ〉は、テノール声部で美しく旋律が歌われます。」
 
O.メシアン:≪キリストの昇天≫より 3.キリストの栄光を自らのものとした魂の歓喜の高まり
 「 オリヴィエ・メシアンは20世紀のフランスを代表する作曲家です。≪キリストの昇天≫は、1932年にオーケストラ版が作曲され、後にオルガン曲に編曲されました。その際、この第3楽章のみ新たな曲に差し替えられました。とても輝かしい楽章です。(東方 記)」
 ・学部4年 東方理紗  (2曲演奏)

J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
 「 オルガン曲として一般的に最も有名な曲ですが、自筆譜が残っておらず、バッハの弟子の作品なのではないかという説もあります。また作曲年代も分かっておらず、魅力的ながら謎が多い作品でもあります。(阿部 記)
 ・修士2年 阿部翠

E.ベアストー:オルガンソナタより スケルツォ
 「 ベアストーはイギリスの作曲家・オルガニストです。生涯で12のオルガン作品が出版されました。今回演奏するスケルツォは、1937年に作曲された彼の最高傑作と言われているオルガンソナタ 変ホ長調の中の一曲です。」

ハンス・アンドレ・シュタム:ケルト賛歌
 「 シュタムは、ドイツの作曲家、オルガニストです。この曲の、アイルランドのバラードスタイルのメロディーは、3回繰り返されてでてきます。最初はソプラノ、次はテノール、そしてクライマックスに出てきて、やわらかく締めくくられます。オルガンのために書かれた作品ですが、今回はピッコロと演奏します。アイルランドらしい独特のメロディーをお楽しみください。(加藤 記)」
 ・学部3年 加藤慶子  ・学部3年(F1) 泉野有香

アレクサンドル・ギルマン:オルガンソナタ第1番 op.42より 第3楽章
 「 ギルマンはフランスのオルガニスト・作曲家です。パリのトロカデロ宮をはじめ、ヨーロッパ各地で演奏旅行を行い、オルガン音楽のレパートリー拡大と普及に尽力しました。当時ギルマンのオルガンソナタが大変好調だったため、≪オルガンソナタ第1番≫と≪オルガンソナタ第8番≫は、それぞれ≪オルガンと管弦楽のための交響曲」として管弦楽用にギルマン自身の手により編曲されました。
 ≪オルガンソナタ第1番≫は1861年に作曲されました。第3楽章は、技巧的なフランス調トッカータを堪能できる作品で、最終部分はペダルで2‐3音からなる和音を弾くことによりより重厚でシンフォニックな響きを生み出しています。(内海 記)」
 ・修士1年 内海彩花


 午後7時をそれなりに過ぎたころ、コンサートは大団円を迎えました。


 1-5奏楽堂.


 1-3奏楽堂.


 12-4夜の藝大正門