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村木厚子さん …塀の中で生まれた本… 安部譲二さん 

2020/ 01/ 05
                 
  
 塀の中思いめぐらし本になる 

 2-1猫びより 安部譲二
 〈『猫びより』(2013年11号◇interview 私と猫「安部譲二」.辰巳出版.隔月刊誌)

 ご存じ、安部譲二さん。
 令和元年9月2日に、82歳で死去されていますが、猫好きの作家としてもつとに知られたお方でした。
 安部さんの小説デビュー作『塀の中の懲りない面々』(1986年.文芸春秋)は、ベストセラーとなり、映画化もされたことをご存じの方もいらっしゃるかと思います。
 今、私の手元にあるのは『もう、猫なしでは生きていけない』(2013年.青志社)の一冊だけです。

 3-1もう猫なしでは生きていけない。.

 2-2猫びより 安部譲二 略歴
〈『猫びより』(2013年11号◇interview 私と猫「安部譲二」.辰巳出版.隔月刊誌も置いていますが・・・)


 塀の中に、安部譲二さんは何回も入っていましたが、村木厚子さんは一回だけ入っています。〈村木さんは拘置所に入っていたので、刑務所ではありません。念のため・・・〉


 村木厚子さんの拘留期間は半年近くに及びましたが、その塀の中にいた間に、読み通した本は150冊に及びます。

  その拘留期間中に感じとり、思ったことがきっかけとなったことが、一冊の本として実を結びました。
 『日本型組織の病を考える』 村木厚子著〈角川新書.2018年8月10日初版発行〉

 1-1村木厚子著 

 1-2日本型組織の病を考える 村木厚子 

 その中から、特に目についたのが、次の二つの文章でした。

・・・ 半年近い拘留期間中、約五百通のお手紙を頂き、約七十人の方々が面会に来てくださいました。私を支援する会ができていることなども知りました。
 いろいろな方々からのお手紙の中には、こんなアドバイスもありました。
 「拘留所の食事は、味はともあれ、バランスはいいから、ダイエット道場に入ったと思って頑張りなさい」
 「拘留所を大学院だと思って勉強しなさい」
 本はたくさん読みました。差し入れも多かったので、塀の中にいた間に、一五〇冊ほど読みました。大好きな推理小説のほか、歴史書や児童書など、ジャンルは様々です。イタリア在住の作家、塩野七生(ななみ)さんの歴史長編『ローマ人の物語』(新潮社)も読みました。
 そうして読んだ本の中に、ベタすぎてそれまでは苦手だった相田みつをの作品集『にんげんだもの 逢』(角川文庫)がありました。

 弱きもの人間
 欲ふかきものにんげん
 偽り多きものにんげん
 そして人間のわたし

 この作品は、実に多くのことを言い当てていると思いました。・・・

・・・ 塩野七生さんの『ローマから日本が見える』(集英社文庫)という本に、ローマ皇帝など、古代の英雄たちの資質について語った『英雄たちの通信簿』という対談が収録されています。指導者に求められる資質の指標というものが五つあり、このことは決断力が求められる日本の政治家にもあてはまると思いました。
 その五つとは、「知力」「説得力」「肉体上の耐久力」「自己抑制の能力」「「持続する意思」。体力は腕力ではなく耐久力。知性だけではなく、説得力もいるとある。的確です。日本の政治家を見ていると、自己制御の能力、つまり自分を律する力が弱くなっているのではないかと、最近、思います。 ・・・