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国指定重要無形民俗文化財「鴻巣の赤物製作技術」

2015/ 03/ 02
                 
 《鴻巣の赤物 》


「ひなの里」で、鴻巣の伝統産業である人形や国指定無形民俗文化財指定の赤物製造工程の展示品をみてきました。
 赤物人形が出来上がるまでの説明は丁寧に書かれていますが、私が知りたいと思った、何で「国指定無形民俗文化財」に指定されたのか、そもそも「赤物」というもののアウトラインは何なのか、という、「赤物」という言葉を初めて聞く人にとって知りたいと思って展示場を見回したのですが、これだ。というものが見つかりませんでした。

 「国指定無形民俗文化財〈鴻巣赤物制作技術〉」、国と市の公式サイトを紐解いてみましたのでお目通しください。

赤物①


 先ずは、平成23年1月21日発表の文化庁報道をみることに致しましょう。
《重要無形民俗文化財》 
【鴻巣の赤物制作技術】
(1)文化財の所在地埼玉県鴻巣市
(2)保護団体鴻巣の赤物保存会
(3)文化財の概要
①文化財の特色
日本の郷土玩具・人形は、土人形や張り子の製品が多くみられるが、本件は、近世以来の人形の産地である鴻巣市に伝承されてきた練物(ねりもの)
系統の玩具製作の技術であり、地域的特色が顕著である。大量生産の技術でありながらも、カマガタの製作から彩色、組立まで手間のかかる工程を、伝統的な製作技術を維持して行われており、製品の形状に合わせて型や技法を巧みに使い分けながら生地を成形するなど、熟練した技術を伝えている。
②文化財の説明
本件は、埼玉県鴻巣市に伝承される、赤物と呼ばれる玩具を製作する技術である。赤物は、桐のおが屑(くず)と正麩(しょうふ)糊(のり)を練った生地を型に入れて成形し、赤く彩色した獅子や人形などで、その色合いから赤物の名で呼ばれている。鮮やかな赤色の持つ強い呪術力への信仰から、子どもの疱瘡(ほうそう)除(よ)けとして広く求められてきた。
赤物は、獅子頭や天神、達磨、海老など数百種類に及ぶ。その製作は、タネと呼ばれる製品の原型から、松脂(まつやに)などの材料でカマガタと呼ばれる型をつくった後、生地抜き、乾燥、バリトリ、胡粉(ごふん)塗(ぬ)り、赤塗、組立の工程を経て完成となる。梅雨が明けた7月頃から本格的に製作が始まり、夏の期間は主に生地抜きの作業、秋から12月にかけて彩色、組立の作業が行われる。
子どもの無事な成長を祈願する民間信仰を背景に求められ、作られ続けてきた練物系統の玩具製作の技術として重要であり、伝統的な製作技術を有する伝承者を中心に保存会組織も結成されていて、伝承状況も良好である。

赤物②


 鴻巣市の公式サイトに記載が2か所ありました。
  《「鴻巣の赤物製作技術」が、玩具の製作技術で全国初、民俗技術で県内初の国指定重要無形民俗文化財に指定へ》
「鴻巣の赤物製作技術」が、平成23年1月21日(金)に行われた国の文化審議会において、重要無形民俗文化財として指定するよう、文部科学大臣に答申されました。
 これは、玩具の製作技術の重要無形民俗文化財指定としては全国初、民俗技術の国指定としては県内初となるものです。今回の指定により、県内の国指定重要無形民俗文化財は7件となります。
 また、市内にある国指定文化財は、生出塚埴輪窯跡出土品(70点)と合わせて2件となります。
1.文化財の名称
  鴻巣の赤物製作技術
2.文化財の概要 
 「鴻巣の赤物製作技術」は、鴻巣市人形町に伝承される、桐の大鋸屑(おがくず)に正麩(しょうふ)糊(のり)を加えて練った桐塑(とうそ)製の生地を型に入れて成型し、赤く彩色した玩具を製作する技術です。
 赤色は、かつて命に関わる子どもの病として恐れられた疱瘡ほうそう(天然痘)除よけに起源を持つ魔除けの色であり、赤物にも子どもを守る効果が期待されていました。
 赤物の製作は、まず、タネと呼ばれる木製の原型から松脂まつやになどを材料として釜型かまがたを作ります。この型に桐塑を詰めて生地抜きし、乾燥させてからバリトリ(生地のはみ出した部分を削り取る)をして成型します。


赤物④

 彩色は、胡粉ごふんを2度下塗りをした後、赤い顔料と膠にかわを溶かした塗料の中に浸して着色(乾燥後にもう一度着色)し、最後に目鼻や模様などの細部が筆で描かれます。
 現在、主要な赤物はだるまや獅子頭で、大小様々なものが製作されていますが、かつては熊金(熊乗り金太郎)や鯉金(鯉抱き金太郎)など金太郎を題材としたものや天神、動物など数百種類が作られ、中山道などを通じて、関東地方を中心に広く各地に流通していました。 
 今回の答申は、赤物が子どもの無事な成長を祈願する民間信仰を背景として作り続けられてきたことや、大量生産の技術でありながらも全工程にわたって伝統的な製作技術が維持されている点などが評価されたものです。




《重要無形民俗文化財とは》
 文部科学大臣が無形民俗文化財のうち特に重要なものを指定し、その保存と継承を図るもので、風俗慣習(「川越かわごえ氷川ひかわ祭まつりの山車だし行事ぎょうじ」など)、民俗芸能(「鷲宮わしのみや催馬楽さいばら神楽かぐら」など)、民俗技術の3種類に別けられます。
《 民俗文化財とは》
 民俗技術は、生活や生産に関する用具・用品などの製作技術など、地域において伝承されてきた技術のことです。
平成17年4月に施行された文化財保護法の一部を改正する法律によって、新たに民俗文化財に追加されました。
 昨年度までに、千葉県木更津市の「上総かずさ掘ぼりの技術」、富山県高岡市の「越中えっちゅう福岡ふくおかの菅笠すげがさ製作技術」など、10件が重要無形民俗文化財に指定されています。


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