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イングリッド・フジコ・ヘミング ピアノ ソロリサイタル 2016 足を悪くしているのにもかかわらず・・・

2016/ 07/ 04
                 


 本日のコンサートは、フジコさんが足を悪くしたということで、ステージは暗くしたままで入場します。という突然でそして静かなアナウンス。

 ご本人がピアノの横に着いてから、ライトが灯(とも)りました。

 フジコさんは、このところとみに、好きな曲しか弾かなくなったということです。
 この日のプログラムも、いつものおなじみの曲がズラッと並んでいました。

 第二部のプログラムには記載されていませんでしたが、C・A・ドビィッシーの「月の光」(「ベルガマスク組曲第3曲)が奏でられました。
 この曲は、フランスの詩人ヴェルレーヌの詩集「雅(みやび)な宴」におさめられた「月の光」から着想を得て作られたたことで知られています。
 ヴェルレーヌのこの詩には、楽しいこと、悲しいこと、という相反するものが混然一体となった世界が描かれています。
 この「月の光」の詩に惹かれたドビィッシーは、まず歌曲を作曲して、最初の恋人ヴァニエ夫人に捧げます。
 そして8年後に、ピアノだけの曲による「月の光」の世界を描きました。


 この日は、カーテンコールはありません。F・リスト作曲の、ラ・カンパネラを弾き終りました。聴衆の一斉の大きな拍手がなかなか鳴り止みません。
 暫しの後に徐に奏で始めたのが、R・シューマン作曲による、全13曲の小曲集「子供の情景」(作品15) の第7曲、「トロイメライ」でした。

 ご存知の通り「トロイメライ」とは、ドイツ語で「夢のような」「夢見ごこち」という意味でしたね。
《・・・作曲家シューマンが「トロイメライ」を作曲したのは、恋人のクララと婚約していた頃。当時、クララの父親は、娘の結婚には猛反対!
 二人は会うことを禁止され、しばらくは父親に隠れて、手紙のやりとりを重ねていました。そんな中で生まれたのがこの曲です。シューマンがクララに宛てた手紙が残っています。
「いつだったか君はこう書いてきたね。『あなたって時々こどもみたいね』僕はその言葉の余韻の中で作曲し、『こどもの情景』と名付けたんだ。」
クララの言葉にインスピレーションを得たシューマンは13曲から成るピアノ曲集「こどもの情景」を発表しました。
その中の1曲が「トロイメライ」だったのです。・・・》 (NHKEテレビ「ららら♪クラシック」より転記しました)


 全てが終わりました。ステージが暗くなりました。そして、フジコさんが退場となる・・・はずだったのです。

 ところが、何と、花束を抱えた男女が何人も舞台の袖のところで、花束を渡そうと待ち構えているではありませんか。

 どのくらいの間があったのでしょうか。
 躊躇する僅かの刻(とき)を聴衆は黙ってみていました。
 フジコさんはゆっくりゆっくりと足を引きずりながら、その集団に向って歩み始めました。

 大きな拍手が会場を埋め尽くしました。
 どんな思いを含んだ拍手だったのでしょうか。

2016年6月24日会場内①

2016年6月24日②入口

2016年6月24日③東京スカイツリー

2016年6月24日④東京スカイツリー


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コメント

        

No title
この前はいらしてくださって、ほんとうにうれしかったです。
また、大変お世話になりました。
どうもありがとうございます。

ヴェルレーヌを久しぶりに読みました。
むかし、ドビュッシーの『月の光』を弾くときには、
胸が苦しくなると同時に、でも、それさえもうれしくなっていたことを思い出しました。
今、この曲を弾くときには、これ以上ないほどしあわせな気持ちになりますけども、、、。

今のフジコ・ヘミングさんの弾く『月の光』を聴いたら、どんな気持ちになるかしら…?
聴いてみたくなりました。

みんなのすばらしい拍手が起こったりすると、
やはり、音楽はコンサートで聴きたいなぁ…と思いますね。(#^.^#)
日々の繰り返し・・・
こんにちは。
きょうは勤めていた会社のみんなとゴルフをしました。4組14名でした。
仲間がいるというものはとても良いですね。また次にどこかで会えるという期待を持つことができます。

先日は四方山話の機会に恵まれました。お付き合いくださりありがとうございました。
詩、音楽、絵、エトセトラ、何かの折に、瓢箪から駒のように、話の続きが出来るチャンスが生まれることを期待しています。

フジコさんのコンサート、リサイタル、これからも追っかけよろしく、折に触れて会場を訪れたいと思っています。
彼女のひとがらもそうさせたのでしょうか、いつの間にかファンになっていました。






> この前はいらしてくださって、ほんとうにうれしかったです。
> また、大変お世話になりました。
> どうもありがとうございます。
>
> ヴェルレーヌを久しぶりに読みました。
> むかし、ドビュッシーの『月の光』を弾くときには、
> 胸が苦しくなると同時に、でも、それさえもうれしくなっていたことを思い出しました。
> 今、この曲を弾くときには、これ以上ないほどしあわせな気持ちになりますけども、、、。
>
> 今のフジコ・ヘミングさんの弾く『月の光』を聴いたら、どんな気持ちになるかしら…?
> 聴いてみたくなりました。
>
> みんなのすばらしい拍手が起こったりすると、
> やはり、音楽はコンサートで聴きたいなぁ…と思いますね。(#^.^#)