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原馬室獅子舞縁起

2016/ 07/ 18
                 


  ご縁起口上、鴻巣市に伝承される獅子舞では、広田、小谷、原馬室の三カ所で聞く機会がありました。
  広田のささらは、「川里村史」から転記し手元に残しましたが、小谷のささら獅子舞のご縁起口上は、今のところ記録する機会を得ていません。
 昨年8月23日の日曜日、権現氷川神社で午後3時から始まった原馬室祭典獅子舞棒術を始めてみた折に、そのいわれを知ることとなりました。
 ここでは最初とお仕舞のところを、記しておくことに致します。(原馬室獅子舞略縁起〈写〉一巻 〈原本縦28cm、横15m〉より引用)


 《夫れ獅子舞因縁の事は三国一伝の所来也 先此獅子は本朝日本の獅子に非す 亦大唐の獅子にも非す 天竺狐山といふ山あり 此山に住む獅子なり 一切獣の王とする 故に獅子王となす  ・・・ 》 

 《 ・・・ 又天照太神天の岩戸に入り給ふを神神の神楽ヲ以て引出しもふす躰を表するなり 其より日本明らかに成りて目出度国と礼拝するなり 是偏に天地の御恩を今繁昌也 其レ過き恋慕も究り人間の一期も過きれハ切躍といふ 躍あけばち一本ハ カツくやうに天を指し頭を下げ三度礼拝する 是単に天地の御恩と人に知られ父母の御恩天地の御恩 衆生の恩 此三恩三度 礼拝するなり
 夫れ歌ハ庭をかためる方を固め神の始まり 其後ハいろいろにうたうへし 万事余の巻に記す
  可秘可秘穴賢

  天正二申歳 五月吉日
        山本右京助    
        橋本市左衛ヱ門

 馬室郡
  藤井孫右衛門殿

 右我家為重宝 秘伝之一巻

   因乞村民模写之
   第三十二代(藤井真人)

 明治二十七年十月一日
   藤井襄行義   》




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コメント

        

No title
馬室ささらの縁起書。三匹獅子を追う人たちにとっては、原馬室のささらを見ずともお馴染みの一品ですね。事の真偽はともかく、如何にも縁起譚らしく書かれたこの内容は魅力的です。県内ではこれより東に行くと縁起書というよりは目録や誓約書といわれるべき巻物が多いので、分布的にも興味深いものですね。ところでこの巻物、不思議な事にほとんど同一内容のものが、さいたま市北区の今羽に伝わっているそうです。残念ながら今羽では獅子舞は休止されていますが、割合最近まで獅子舞が行われ、道具も数年前に文化財指定を受けています。道具は寺院に保管されており、土用干しなどの時に公開されるそうです。
大芦と小谷の獅子舞は吹上町史に項目が立ててありますが、縁起については詳しい記録がないですね。私も前々から興味のあるところです。昨年「鴻巣の獅子舞」という研究書をコスモス大学(?)の卒業生の方が執筆されています。未確認ながらもしかするとそちらに載っているかもしれません。
コスモス大学校
 「鴻巣の獅子舞」は、吹上生涯学習センターに置いてありました。職員の方に、入手希望を伝え、発行責任者の方に購入リクエストを申し入れして頂きましたが、
在庫がありません。とのご返事を、職員の方を通して頂きました。この本によると、縁起については、大芦も小谷も、その記録が定かでないと記しています。大芦は保存会としては存続していて、笛を吹く者はいるが、舞いを出来る者が育っていないので、中断中との由。
 これからも、ただ見物するだけでなく、聞き取りなどして、見聞を広めていきたいと思います。