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柘榴 ざくろ  高村光太郎 高村智恵子 茨木のり子

2017/ 09/ 18
                 
 いつ頃に、柘榴がざっくり割れて、赤い実が見えるようになるのでしょう。

柘榴 20170918



高村光太郎の作品に、「柘榴」(大正13年〈1924年〉)があります。
高村智恵子の紙絵に、「ざくろ」〈昭和12年〈1937年〉頃)があります。

光太郎 柘榴 1924年 大正13 高村千恵子 紙絵 ざくろ 昭和12年






 ・・・人の痛みも 柘榴(ざくろ)のような傷口も・・・
 ~茨木のり子『倚りかからず』・筑摩書房刊~



苦しみの日々 哀しみの日々

                茨木 のり子


苦しみの日々

哀しみの日々

それはひとを少しは深くするだろう

わずか5ミリぐらいではあろうけれど


さなかには心臓も凍結

息をするのさえ難しいほどだが

なんとか通り抜けたとき 初めて気付く

あれはみずからを養うに足る時間であったと


少しずつ 少しずつ深くなってゆけば

やがては解るようになるだろう

人の痛みも 柘榴(ざくろ)のような傷口も

わかったとてどうなるものでもないけれど

   (わからないよりはいいだろう)


苦しみに負けて

哀しみにひしがれて

とげとげのサボテンと化してしまうのは

ごめんである


受けとめるしかない

折々の小さな棘や 病でさえも

はしゃぎや 浮かれのなかには


自己省察の要素は皆無なのだから



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