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ハックは13か14歳 ハックルベリー・フィンの冒けん 柴田元幸訳

2018/ 03/ 08
                 
 柴田元幸氏訳による、『ハックルベリー・フィンの冒けん』が、2017年12月28日、株式会社研究社より刊行されました。

 氏による同じくマーク・トウェイン(〈※〉)原作の『トム・ソーヤの冒険』の翻訳本も、2012年に新潮文庫より出版されています。

 トム・ソーヤーの冒険は1876年に、ハックルベリー・フィンの冒険は1885年にそれぞれ刊行されています。




 世界に知られている最も古い冒険物語としては、先ずは『オデュッセイア』(〈※〉)が挙げられると思います。
 こちらは大人になってからの読み物ですね。
 それでは私たちが少年の頃に読み耽った血沸き肉躍る冒険物語としては、どんなものが思い浮かぶでしょうか。
 先ほど述べた『トム・ソーヤの冒険』、『ハックルベリー・フィンの冒険』に始まって、『ロビンフッドの冒険』、『シンドバッドの冒険』、『十五少年漂流記』などなど、枚挙にいとまがありません。
 
 私が記憶しているのは作者が男性ということもあるのでしょうが、主人公たちは皆男性です。
 私が読んでいた少年時代、それらの本は、子供たち向けの翻訳本ということもあり、原作とはそれなりに趣きを異にしたタッチで描かれているもの(「ロビンフッドの冒険」、「シンドバッドの冒険」)も多かったように思います。

 

 柴田元幸氏訳による、『ハックルベリー・フィンの冒けん』は原作に忠実に完訳した本です。

 氏は「解説」の中で〈・・・といったふうに、物語を外から見ている、安定した大人の語りが続く。基本的には少年小説と言っていい本だと思うが、内容も語り口も、大人としっかりつながっている。もっとも、読み進めていくと、・・・ 〉
 と、述べています。

 一気呵成に読了しましたが、家人からハックは何歳なの?
と聞かれました。トム・ソーヤと同じくらいじゃなかったのかな、10歳ほどなのかな…と、そのときは答えたのですが、その後家人曰くハックは13か14だよと私に告げました。
 178ページには、〈 バックはおれとだいたいおないどしに見えた。十三か十四で、からだはおれよりもちょっとおおきい。シャツしか着てなくて、かみの毛もぼさぼさだった。あくびして、げんこつで目をぐいぐいこすりながらはいってきて、もうかたっぽの手でテッポーをひきずってる。・・・ 〉
 と書かれていました。


※追補:『ハックルベリー・フィンの冒けん』の冒頭に、〈「トム・ソーヤの冒けん」てゆう本を読んでない人はおれのことを知らないわけだけど、・・・〉と書かれてある通り、「ハックルベリー・フィンの冒けん」は、「トム・ソーヤの冒けん」が終わってからしばらく経ってからの冒険です。ですから最初の冒険のときは、ハックもトムとだいたい同じ10歳くらいだったと推定できることもあるかと思いますので、念のため補筆しておきます。




(〈註〉マーク・トウェイン:アメリカ人.1835年11月30日-1910年4月21日.74歳で逝去.)

(〈※〉『オデュッセイア』:「イリアス」とともにホメロス作と伝えられる古代ギリシアの長編叙事詩。トロイア戦争終結後、故郷をめざすオデュッセウスの10年間の漂泊と、不在中、妃ペネロペに求婚した男たちに対する報復とをのべる。オデッセー。〈「広辞苑第七版」.2018年1月12日第七版第1刷発行)


   ハックルベリー・フィンの冒険 柴田元幸訳


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