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リフレイン パピルス

2018/ 04/ 14
                 
 リフレイン パピルス


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   待っているよ、きみを
   あの山のふもとで
   きみがその頂きをめざすとき
   ぼくもついていく
   ぼくはパピルス
   きみの心にあって
   きみが忘れたすべてを
   ぼくが覚えておくよ









 「犬のパピルス」  (29行中、後段8行) 


   待っているよ、きみを
   あの山のふもとで
   きみがその頂きをめざすとき
   ぼくもついていく
   ぼくはパピルス
   きみの心にあって
   きみが忘れたすべてを
   ぼくが覚えておくよ

         管 啓次郎

 




 犬のパピルス


子どものころ犬を飼っていた
名前はパピルス、虎毛
どこへでもついてきた
春先には黒い土に
うっすらつもる雪をふむ
耳がちぎれそうに冷たい風が吹く
大声で「えっとうたいだ」と叫ぶと
パピルスがおもしろそうな顔で見た
耳は狼のように立ち
尾は竜巻のように巻き
目は光のように鋭い
パピルスは半世紀前フィラリアで死んだ。
昨年の夏タイの古都アユタヤで
歩き疲れて木陰ですわっていると
黄土色の犬がおとなしくやってきて
ちょこんとそばにすわった
鼻面がすっきりと黒い
耳のうしろを掻いてやると
笑うように目をほそめた
「パピルス」と声をかけると
ものうげにゆっくりと尾をふった。


   待っているよ、きみを
   あの山のふもとで
   きみがその頂きをめざすとき
   ぼくもついていく
   ぼくはパピルス
   きみの心にあって
   きみが忘れたすべてを
   ぼくが覚えておくよ



      管 啓次郎



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