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洋酒マメ天国 30

2013/ 02/ 05
                 
百人一首

 む
 す
 め
 ふ
 さ
 ほ
 せ
 ・・・何にしてもこの文句、呪文のような、歌謡の一節のような文句だ。しかしこれはもとより、そんなもっともらしいものではなく、誰か、知恵者が、バラな七種を、こう排列して見せただけのもので、それは、百人一首の一枚札の始まりの音なのである。ただその一枚札がちょうど七枚だったことが、日本人の好きな七音の句を形成し、七五調の文句への連想をそそることになったわけである。
 一枚札というのは、つまり、むという音で始まる歌は、百人一首の百枚の札の中で、一枚しかない、ということである。・・・
 巷説百人一首 第1章 むすめふさほせ より

 小さいころ、百人一首もお正月の子供たちの遊びの一つでした。
 姉は、この百人一首が殊のほかお気に入りでした。
 歳の違いという事もあったとは思いますが、姉がいつもピカイチの腕前でした。
 私たちも負ける悔しさというのを知ることとなりましたので、その当時、一番から百番まで諳んじるということが自然に身に付きました。
 姉の「おはこ」を始めとして父母、兄弟姉妹、みなそれぞれお気に入りの札を持っていました。
 姉に、枚数ではいつも敵わないので、姉の十八番(オハコ)を取ることで溜飲をさげたこともあったかなあと、今では懐かしく想う正月の一コマです。



巷説百人一首

第1章 むすめふさほせ
第2章 天智天皇秋の田の
第3章 おひめさま
第4章 おはこ
第5章 坊主めくり
第6章 から札

・・・おはこといえば、百人一首のかるた取りの場合は、絶対他人にはとらせない、大事にしている札のことであった。それが少しこうじて来て、たとえ、ほかの札は他人にとられ、味方が敗けても、その札だけはとられてなるものか、というくらいの執念の札であった。だから、家庭内の内輪のかるた取りや、それに何人かの友人が加わって来るような集まりでは、どの札が誰の、誰はどの札が、おはこなのかは、知れ渡っていた。
 だから、敵方になった人のおはこの札に目をつけていて、その人よりも早くさっととると、当時のお嬢さん達は、泣いてくやしがったものだ。・・・
 巷説百人一首 第4章 おはこ より

洋酒マメ天国 第30巻     昭和44年1月30日発行
著者 池田彌三郎        発行所サントリー株式会社

洋酒マメ天国 30

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