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黒田夏子  芥川賞受賞

2013/ 03/ 17
                 
春の庭

 海棠のつぼみが膨らみ始めています。
 白椿のはなが徐々に咲き始めています。
 タラノキも芽吹き始めました。
 サボテンはいつのまにかそこそこ大きくなっています。

サボテン(2)


 第148回 芥川賞発表  受賞作全文掲載 文藝春秋90周年

 文藝春秋 三月特別号 
 ~ 「受賞のことば&インタビュー」-聞き手 下重暁子(作家)- ~
 【幼女からそのまま老人になりました  四歳で亡くした母の記憶、同人誌に熱中した学生時代。親友に語りつくした 芥川賞までの記憶】
 黒田夏子さんは、早稲田大学教育学部国語国文科の同級生で、同人誌「砂城」で一緒だった仲間でもあるんです。と、インタビュアーの下重暁子さんは冒頭で紹介の口火をきっています。6ページ半の限られた紙面の中で、作品を通しての彼女の人となりをうまく引き出していました。

 ――黒田さんの作品って、黙読するのもいいんですが、声に出して読むとほんとに気持ち良い。私は朗読が好きなので、よくわかるんですよ。リズムや音楽性のない文章はダメです。たとえば「蚊帳」と表現せずに、「やわらかい檻」と言い換えるところなどにも、たゆたうようなリズムを感じます。
 黒田  無意識に音楽性を求めているかもしれませんね。流れやリズムは非常に気にしている方で、たとえばカンマの位置はとても気を使います。・・・

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 ここでの掲載では39ページある「abさんご」。
 このインタビューを見る前に目を通し始めたのですが、ひらがなが多く横文字というこのスタイルに戸惑ってしまい、ハテ・・・と思っているところに、下重さんと黒田(黒田夏子はペンネーム)さんの上記のやりとりが目に留まりました。
 音読で9ページを30分。そのあと黙読しはじめたら文字がスラスラと頭の中に入っていきました。情景が浮かびました。関係が浮かびました。気持ちが浮かびました。合わせて90分で読了となりました。

白椿(9)

 〈満月たち〉
 ・・・
 さらに四十年がすぎてふと想起されたときの満月たちには、ほのかにべにさした花ふぶきが舞いしきっていたが、それは、群れの手にもともとどんな色があったのかなどにきょうみもなく、だからまたじぶんのをまもろうなどとおもいつくはずもなく、あるままをさらし、たちまちうばわれた、うかつな無防備と反射的なおもいきり、なりゆきのひきうけ、あるものでしのごうとするいさぎよさあるいはおろかさを、おろかさとわかりながらいつまでもきらいにはなれない者が、おなじおろかさをくりかえしつづけたまま死んだ一代まえの者にたむける、共感と苦笑の供花のようであった。


タラノメ(8)



 阿川佐和子のこの人に会いたい
 黒田夏子

 週刊文春 3月7日号の148ページから、阿川佐和子のこの人に会いたい 第961回。
 対談終了後の「一筆御礼」、佐和子さん曰く、
 「お会いしたら驚くことだらけで、私は対談中、ひたすら「はあ……」「へえ……」とアホのように口を開けてばかりいた気がいたします。・・・
 という言葉から書き始めていました。 

 ~イントロコラム~
 史上最年長での芥川賞受賞。受賞作「abさんご」は、漢字、カタカナ、記号といったものを極力排除した作品です。黒田さんがこの表現にたどり着くまでには、ひたすら文章と向き合ってきた数十年の歳月がありました。

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 ~ナカ ミイダシ~
 最初に書いた形のまま最後まで残る文章は、ひとつもないと思います。

 ~オシマイ ミイダシ~
 受賞後に書く作品ということなら、また七、八年はどうしてもかかるだろうと……。

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 ❀「文藝春秋」は、大正12年1月30日に、「週刊文春」は、「株式会社文藝春秋」が、昭和34年4月21日に、それぞれ第三種郵便物の認可を受けています。

 阿川佐和子のこの人に会いたい(第963回)の特大号スペシャルのお相手は、作家瀬戸内寂聴さんです。
 

 ~イントロコラム~
 九十周年記念号(週刊文春 3月21日 90周年特大号)ということで、小社と同い年の寂聴(瀬戸内寂聴.1922年徳島生まれ)先生を京都・嵐山の寂庵にお訪ねしました。震災被災地に寄せる思いから、とっておきの文壇秘話まで――。さあ、私たちも先生の元気と若さを分けていただきましょう!
 
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