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中国古代寓話集から 上手な諫言

2020/ 05/ 01
                 
  

 諫言は身の程知らずと弁えり

 その1 中国古代寓話集 東洋文庫



 家にいる時間ばっかりが増えています。
 読書三昧ということでもないのですけれど、終活の一つとして、引き続き、「断捨離」をするために、あちこちの段ボール箱からあれこれ本を出しては、捨てる前のお別れに・・・という気持ちで、これはと思った本を読み直して〈斜め読み〉いるところです。

 諫言したことありますか。
 箴言、讒言、戯言など、「言」のつく二文字の漢字、それぞれ意味深いものがありますね。



  上手な諫言 〈「准南子・人間訓」〉

≪ 魯の哀公が御殿の西に建て増しをしようとすると、吏官が強く反対して、
「西に建て増しをするのは、縁起がよろしくございません」
と言ったので、哀公は顔色を変えて腹をたて、おそばの者がなんども諌めたけれど、ききいれようとしなかった。そしてお守り役の宰折睢に、
「わしが建て増しをしようと思ったが、吏官たちは縁起がよくないと反対しおる。あなたはどう思うか?」
とたずねると、宰折睢が、
「天下には三つの不祥事がございますが、西に建て増しをすることは、それと関係ありません」
と答えたので、衰公はすっかり喜んだ。しかし喜んでしばらくしてから、
「その三つの不祥事とはどんなことか?」
とたずねると、
「礼儀を行わぬのが第一の不祥、嗜欲にとめどのないことが第二の不祥、たっての諫言に耳をかさぬのが第三の不祥でございます」
と答えた。
哀公はだまりこくって考えこんだが、やおら反省して、とうとう西の建て増しをやめにした。 ≫

  『中国古代寓話集』〈「東洋文庫」.昭和47年2月17日7版発行.編訳者後藤基巳.〉の「解説」冒頭で、編訳者の後藤基巳氏は、
≪ 本書を『中国古代寓話集』と名づけたことの当否については、読者諸君の忌憚にご批判を仰ぎたいと思うが、実をいうと「寓話」ということばは、中国語であるよりはむしろ日本的造語なのである。あとでも触れるように、中国には古くから「寓言」ということばがあるが、「寓話」ということばはない。
古い文献はむろんのこと、近代の代表的中国語辞典である『辞源』(1915)や、もっと新しい『辞海』(1947)にも、このことばは採録されていない。・・・≫

と、記しています。


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コメント

        

今日の本の紹介で、『中国古代寓話集』を買いました。短編で気持ちの切替や落ち着きを得られるものを探していましたので、
ありがとうございました。
古本・・・
> 今日の本の紹介で、『中国古代寓話集』を買いました。短編で気持ちの切替や落ち着きを得られるものを探していましたので、
> ありがとうございました。

sitateyanezumi 様
 こんにちは。
 私の手元にある『中国古代寓話集』〈東洋文庫109〉は古本ですので、無償でお譲りできたのに…と思いました。
 ですが、送料がかかりますので、結果、〈本を受け取る側としては〉支出費用はトントンとなってしまいますね!