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洋酒マメ天国ラム・リキュール10

2012/ 07/ 02
                 
洋酒マメ天国 ラム・リキュール 10

第2章 イギリス海軍とともに より
 ふたたび聞こえてくる、なつかしいラムの唄声…。

 Fifteen men on the Dead Man's Chest,――
 Yo-ho-ho,and a bottle of rum !
 Drink and the devil had done for the rest――
 Yo-ho-ho,and a bottle of rum !
 死人の箱にゃ十五人
 えんやこらさ おまけにラム酒も一瓶さ
 残りは悪魔が片づけた
 えんやこらさ おまけにラム酒が一瓶さ
 ……………………………
 デフォーの「ロビンソン・クルーソー」と並んで、時代を問わず世界中で最も親しまれている冒険小説「宝島」の冒頭に聞こえて来る海賊の唄であります。
 海賊の唄に、ウイスキーでもブランデーでもなくラムが出てくるのはなぜか。すなわち、ウイスキーでも、ジンでもなく、ラムだけが海賊の酒とするにふさわしいからである。
 海賊とは何ぞや。賊は賊でもコソ泥のたぐいとは、いささか訳が違う。たとえば中世の北海から地中海を荒らしまわり、ついには大西洋をおし渡って北アメリカにまで到達したと言われるノルマン人は、言ってみれば民族あげての海賊であります。
 しかしこのノルマン人のバイキング気質は長くつづかなかった。代って、この海賊気質を受けついだのが、一時ノルマン人に征服されたことのあるイギリス人です。ご承知のとおり、イギリスは海に囲まれた島国。海に生きるよりほかに、イギリスの生きる途はない。ところで海で生きるとは、すなわち海賊をすることであります。
 イギリスが海賊の国であるなどと言えば、お犬さま虐待以上に、大ブリテン帝国の誇りを刺激することになるかも知れませんが、何、こちらには証拠もある。イギリスの第一期黄金時代をつくったとたたえられる、かのエリザベス一世女王は、臣下ドレイクの海賊行為を、幾度となく褒めているのです。
 ドレイクはSirの称号を持っているナイトであり、海軍将校でもある……という反論もあろう。 しかし、かれのSirの称号じたい海賊行為に対して、与えられたものなのであります。かつまたかれが海軍将校であったことはその後のイギリス海軍の行くべき方向を決めてしまったようでもある。
 ・・・・・・・・・・・・

第1章 かくしてラム誕生
第2章 イギリス海軍とともに
第3章 ラムと楽しく
第4章 フランス宮廷の酒
第5章 リキュール詩華集
第6章 リキュールのTPO
 カット・柳原良平 

洋酒マメ天国 第10巻   発行所サントリー株式会社
著者洋酒マメ天国編集部   昭和44年11月30日発行

洋酒マメ天国ラム・リキュール10
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