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秋の詩 美意子

2013/ 09/ 22
                 
馬淵美意子 萩

 しどろなのは 夜あけの雨が
 あんまりつらかったからなの

また 秋かぜによじれ 散りしく
花に はなをこぼす

みじろぐ 露がいっぱい 銀箔の
空に 匂って降る

はなござの むらさきを ふかめ




馬淵実意子 鈴虫

しとどに濡(ぬ)れ

おそい 月しろ

こほろぎどものしぶうさなか
たえ だえ

ひたむきな 鈴

笹むらのつゆの底に澄み



日本詩人全集 33 昭和詩集(一) 新潮社刊・所収



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