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秋の詩 朔太郎

2013/ 09/ 26
                 
 萩原朔太郎、山村暮鳥、高橋元吉など、群馬生まれの詩人は数多いです。
 ここで詩風の違いを論ずるつもりは毛頭ありませんが、三者三様の「秋」を拾い上げてみました。



萩原朔太郎 利根の松原

日曜日の昼
わが愉快なる諧謔(かいぎゃく)は草にあふれたり。
芽はまだ萌(も)えざれども
少年の情緒は赤く木の間を焚(や)き
友等みな異性のあたたかき腕をおもへるなり。
ああこの追憶の古きにきて
ひとり蒼天の高きに眺め入らんとす
いづこぞ憂愁ににたるものきて
ひそかにわれの背中を触れゆく日かな。
いま風景は秋晩(おそ)くすでに枯れたり
われは焼石を口にあてて
しきりにこの熱する 唾(つばき)のごときものをのまんとす。



日本詩人全集 14 萩原朔太郎 新潮社刊・所収



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