FC2ブログ
        

山初め

2014/ 01/ 06
                 
  一二 山初め

 正月六日は又山初めの日であります。四日の御棚探しに下ろしたお供え餅の中御蒼前様に上げてあった餅をもって年の暦により吉方の山林へゆきます。外にオサゴ(白米)とゴマメ(田作り)と白紙を持ってゆきます。山は大概雑木林へゆきます。手頃の小さな木を根元から切倒してその木のウラ(芯)を三尺許り残しこれをもとの根元に立てます。之に白紙で作った簡単な御幣を飾り、白米、田作りを供えておがむのであります。只行事だけの山初めでしたらこれで終って帰りますが、若し実際にその山を全伐する様な場合には、今少々手のこむ祭りをやります。木の芯を残して立てる事は同様ですが、この場合はこの木の芯の中央より上の部分を白紙で包んでこれを藁縄で十二ヶのエボ結びにゆわえます(簡略に七ッ、五ッ、或は三ッにする事もありますが、十二が本式)。この方法はいろいろの方式がありますが、大体一本の縄を三重に折って中の木と一緒に結えるのです。之にやはり白紙のオシメを添え、オサゴ、ゴマメ、塩等を供え、更にこの場合はお神酒をこの木の芯にそそぎかけるのです。勿論所謂山初めの一升はつきものであります。通例の正月六日の山初めは酒などないのです。
 猶この日には、十三日の小正月に使うボクの類を切ってくる事になっています。
 山の神様はこの辺では十二様と云います。私の現在の部落も字十二といって古い山神の祠がありました。これは昔私の先祖の所有の社でした。或る時代木樵であったかも知れません。
 終戦後この鳥総立(とぶさたて)の行事も殆どなくなりました。


 習俗歳時記 
 著者 今井善一郎
 発行所 株式会社煥乎堂
 発行 昭和50年10月1日



パンジー⑦

関連記事
スポンサーサイト



                 

コメント