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食事五観文 (しょくじごかんもん)

2014/ 01/ 27
                 
 沙羅双樹の寺 東林院 (とうりんいん)

 食事五観文
 禅寺では食事の前に『般若心経』と『食事五観文』などを唱えて、自分を戒め、万物に感謝の気持ちを表します。この『食事五観文』は食事に対する心掛けや作法にについて、厳しくも分かりやすく解かれたものです。

1 一つには、功の多少を計り、彼(か)の来処(らいしょ)を量る。
 食事にはいかに多くの人の手数と労力が費やされているか、その苦労を思い、天地自然の恩恵を忘れてはならない。

2 二つには、己が徳行の全欠をはかって供(く)に応ず。
 自分の人格の完成を目指し、また自分の務めを成しとげるために食事をする。

3 三つには、心(しん)を防ぎ、過貧等(とがとんとう)を離るるを宗(しゅう)とす。
 食べ物に対して不平や不満を抱かず、飲み過ぎ、食べ過ぎの貧る心を起こさないよう、食事は心の修行である。

4 四つには、正に良薬を事とするは、形枯(ぎょうこ)を療ぜんが為なり。
 食事は、飢えや渇きをいやし、心身の枯死を免れる良薬と思って、決しておろそかに食べないという心、平和な心持で食する。

5 五つには、道業(どうぎょう)を成(じょう)ぜんが為に、将(まさ)にこの食(じき)をうくべし。
 人として正しく生きることを成就するための食事であることに対して、反省と感謝の心を持ち、新たな誓いを心に持ち行うこと。


 小豆粥で初春を祝う会
最初に通されたのが本堂です。
 「福茶と祝菓子」を頂きました。

福茶と祝菓子 東林院
 福茶と祝菓子のいわれ
福茶 : 元旦「若水」で点てた茶に梅干、昆布、山椒などを入れて、家族全員で頂くと一年中の邪気を払い万病を除くと云い伝えられている。
茶礼 : 禅寺では、和合のため一堂に会して茶菓を頂く礼式を茶礼という。 朝の茶礼には茶菓を用いず、当山では梅湯(糖)を用います。
梅湯 : 梅干に白湯をそそいだものを梅湯と云います。 口中の汚れを清め、心身の邪気を払うと共に保健のために最もよいと云われている。
梅干 : 梅は寒中に開花し、雪や寒さにも決して節操を曲げないとして、古くから尊ばれている。梅干も老人の呼び名にもなっているところから長寿を表すものとして喜ばれています。
 祝菓子
松の雪 : 主菓子、小倉あん、大豆きんとん製
結び笹 : 干菓子、和三盆製、松と共に縁起ものです。
昆 布 : 古くは「ヒロメ」と呼ばれ広布と書く、広くなるという意で現代の喜びに通ずるものです。
柿 :   嘉来に通じ万物をかき集めるという目出度い意です。
豆 :   厄払いの意と共にマメであることを感謝(祝)し、健康に暮らせるようにの意味です。
くわい : 良い芽が出ますようにとの願いです。
みかん : (橙)代々つづき栄えるの意です。


 小豆粥と精進料理
 「小豆粥と精進料理」は、書院で配膳ということです。
 奥に通されました。

小豆粥・精進料理 東林院
 膳にのって出てきたのが、坪椀の黒豆、木皿の蛇腹昆布、香は塩昆布とくき大根の二種、木皿で畑菜の辛子味噌和合、小皿のひじきしぐれ。丸大根と揚豆腐の炊いたのには粉山椒がかけられていました。そして、しばしの後に、平椀の中に餅一つ入った小豆粥です。こちらの膳は、所謂「お品書き」は添えられてませんでした。

 小豆粥は、餅粥ともいい、七草粥と同じように、新年に食すると、一年中の邪気を払い万病を除く……と言い伝えられています。

「さば、お願いします」と言われ、何のことかと思ったら、「施食」のことでした。椀から少量の粥をとり、まとめて庭の野鳥に施すという、禅宗ならではのものです。
「さば」 東林院


東林院 福茶・祝菓子② 東林院 福茶・祝菓子① 東林院 小豆粥・精進料理① 東林院 小豆粥・精進料理②




 青苔に映える千両・万両の庭、枯山水・蓬莱の庭の水琴窟(一壺天)の音と共に、禅寺ならではの新春風情を楽しみました。

お庭 東林院

千両 東林院

万両 東林院

東林院 門





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